アイゴ

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真核生物 動物界 後生動物亜界 脊索動物門 脊椎動物亜門 顎口上綱 条鰭綱 新鰭亜綱
 スズキ目 ニザダイ亜目 アイゴ科 アイゴ属 Siganus亜属


全長: 30cm


学名: Siganus fuscescens


英名: Dusky spinefoot (Dusky = 薄暗い spine = とげ、とげ状突起)
Fuscous spinefoot (Fuscous = 灰色がかった暗褐色の、黒ずんだ、くすんだ)
Rabbit fish (Rabbit = ウサギ)
Slimy (Slimy = どろ、どろのような、ねばねばした)

漢字名: 阿乙呉


側扁していて、体高は高く卵形である。尾鰭は湾入している。体色は茶褐色で、白色斑が散在する。表面は細かく薄い円鱗といわれる鱗に覆われているが、実際触るとツルツルしている。

背鰭の13本、尻鰭の7本、胸鰭の2本の棘の基部には毒腺があり、毒性はそれほど強くないが刺されるととても痛い。尻鰭に棘条があるのはアイゴの特徴である。刺されたときは熱いお湯に当て加熱することによって毒性が失われるが、完全に治るまでは2・3日かかる。

ダイビングで出会うアイゴは岩場で餌を突いているが、それは岩の表面に生えている海藻を食べているのである。幼魚の頃は動物性プランクトンを食べているが、大きくなるに従ってケイソウ類や海藻の芽を食べるようになる。アイゴが大量発生すると養殖のりの芽を食べてしまったりする被害が出ることがある。藻類を主体とした雑食魚なのである。

産卵期は夏で1cm〜1.5cm程の沈性粘着卵を生む。生まれた卵は海底の藻などに付着しおおよそ27時間で孵化する。生まれた稚魚は流れ藻などについて生活するが、2.5cmほどに成長すると流れ藻から離れて岩場の生活をする。

アイゴはカレイやカワハギと同様体色を変えることがある。それは、アイゴ同士の優劣によって変わったり、警戒色として変化したりする。

餌にしている海藻の種類によるが、地方によって「アイゴの皿ねぶり」と言われるほど美味しいところと、磯臭いといってあまり好まれないところがあるようだ。

沖縄では群れをなして海岸に来る幼魚を網ですくって塩漬けにし食べている。有名なスクガラスである。食べなれない人にはかなり塩辛いようだが、沖縄では珍重されている。