ヤナギウミエラ

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 ウミエラ目 ウミエラ(半坐)亜目 ヤナギウミエラ科 


葉状体長: 30cm


学名: Virgularia gustaviana


英名: 不詳

漢字名: 柳海鰓


本州中部以南、インド洋・西太平洋に分布する。
温帯域の砂底に生息する。

ウミエラ類は八放サンゴ類で唯一、自力で移動することができるようになった生物である。移動できるといっても砂上を這い回って、別の砂地に移動できる程度である。生物の密度の高い岩場を嫌って砂底に進出したが、砂底は不安定で平面に広がる群体を形成しても波や流れで飛ばされてしまうので、群体の下半分を砂の中に埋めて群体を支えることができるようにした。ただし、それほど深くは突き刺さっていない。

ウミエラ類はからだの両側に羽根のような形の「葉状体」がたくさん並んでいて、ポリプが葉状体上に配列している。葉状体は櫛の歯状に並んでいて効率の良いプランクトン濾過装置になっている。流れの方向に応じてからだの向きを変えることができる。葉状体の間には「カニダマシ」などが隠れていることも多い。

ウミエラは英名で「Sea pen」と言われる。まさに海底に突き出た羽根ペンの様な形である。