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カレイ目 カレイ亜目 ヒラメ科 ヒラメ属
全長: 80cm
学名: Paralichthys olivaceus
英名: |
Bastard halibut (Bastard = 偽物、粗悪品 halibut = オヒョウの類) Flat fish (Flat = 平らな) Olive flounder (Olive = オリーブ色の flounder = ヒラメ) Japanese flounder |
地方名: |
テックイ(北海道) メビキ(富山県富山、打出) バカガレイ(福井) オオバス(三重) オオグチカレ(関西) ハタタガレ(鳥取) ホンガレイ(徳島) マガリイワ(有明海) |
千島列島、北海道以南、南シナ海、東シナ海、沖縄を除く日本各地に分布する。
水深10m〜200mまでの砂泥底や転石帯に生息する。
「左ヒラメの右カレイ」と言われるように、両眼は体の左側に位置する。魚の体の左右は、背鰭を自分の方に向けた状態で見ると分りやすい。
ヒラメの孵化したばかりの稚魚は、まだ眼が左右にあり中層を泳いでいる。孵化から25日くらい経つと右目は左側に移動し始め、30日ほどで2つの眼は体の左側に納まり着底生活となる。これはカエルと同じ「変態」と言う現象で、甲状腺ホルモンであるサイロキシンの分泌によって起こることが分っている。
有眼側の体色は褐色で、黒褐色や黄色の斑点があるが、周囲の環境色に合わせて変化させることができる。無眼側は白色をしている。
口は著しく大きく、目の後縁下近くまで開く。
食性は動物食で、水中を活発に泳ぎまわり、カタクチイワシなどの小魚類や甲殻類、イカ類などを貪欲に食べる。
普段は深いところにいるが、産卵期には浅い砂底に現われる。産卵期は本州中部以南では2〜5月、日本海沿岸では5〜6月、東北、北海道では6〜7月となっている。
和名の由来は、扁平な魚であるところから来ている。また、眼が並んでいることから「比目魚」と書いてヒラメと読ませることもある。
食用となり、底曳き網、底刺網、定置網などで漁獲される。漁獲高が少なく、高級魚として扱われるが、養殖も盛んに行われている。年間を通じて市場に出回るが、「寒ビラメ」と言って、産卵期前の冬が旬とされる。
釣りでも漁獲され、冬場の船釣り、磯からの投げ釣りなどで釣れる。ともに生きたイワシ、アジ、サバ、ドジョウなどを餌にする。仕掛けは大型片天秤や捨てオモリ式の孫針仕掛けを使い、50〜100号のオモリを、潮の流れや投げる距離によって使い分ける。「ヒラメ40」と言われ、あたりがあっても40まで数えるつもりで、十分に針を飲ませてから合わせるようにする。