アカウニ

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F-90X 60mm RVP 越前



真核生物上界 動物界 後生動物亜界 棘皮動物門 ウニ綱
 ホンウニ目 オオバフンウニ科


殻径: 6cm


学名: Pseudocentrotus depressus


英名: 不詳

漢字名: 赤海胆


南北海道以南、九州に分布する。
水深3m前後の岩礁域の岩の裏や間に生息する。

殻はかなり大型になる。また、非常に平たいのでヒラタウニとも呼ばれる。アカウニと言っても実際には赤い棘、紫の棘、ピンクの棘などがある。棘はやや短めで、先は尖らない。

ウニの骨は外骨格といって、皮膚のすぐ下の体の外側を覆っている。小さな無数の骨板が規則正しく寄木細工のように隙間無く組み合わさって出来ている。

ウニの背中の真中には肛門があり、その周りには卵や精子を出す生殖孔がある。腹側の中央には口がある。

アカウニの体は五相称型といって、口と肛門をむすんで5本の軸が通っている。骨板や棘はこの軸にそって並んでいる。歯の数、生殖孔の数、鰓の数など、何でも5組づつある。

「管足」と呼ばれる管状の足で移動したり、吸着して固定したりする。管足は細い小さなゴムチューブのようなもので、自由自在に伸び縮みする。一つひとつの管足の吸盤は小さいが、多くの吸盤が一度に吸い付くので、岩に固定する力はかなり強い。

腹面の中央にある口を「口器(コウキ)」というが、この口器を動かし海藻や岩などに付着した動物などをかみ砕いて食べる。ウニは夜行性で昼間は岩陰に隠れているが、夜になると餌を求めて這い出てくる。

アカウニは食用となる。ウニの食用にしている部分は、実はウニの生殖巣である。その卵巣は赤黄色で、殻のなかに五陵角状に並んでいる。すしネタとしても有名で、旬は卵巣の発達した秋である。産卵は10月から11月の晩秋期で、内湾性の浅海に多くする。

ウニは漢字では「海胆」と書き、「海丹」や「雲丹」と書くのはウニそのものの名ではなく、ウニから取り出した生殖巣が食品になったものの名である。江戸時代には長崎のカラスミ、三河のコノワタ、越前のウニの三種が天下の三珍といわれ、酒の肴として珍重された。いわゆる越前ウニのことで、これはアカウニではなくバフンウニのことである。