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真核生物上界 動物界 後生動物亜界 節足動物門 大顎亜門
甲殻綱 軟甲(エビ)亜綱 真軟甲(エビ)下綱
エビ上目 十脚(エビ)目 抱卵(エビ)亜目 短尾(カニ)下目
コブシガニ上科 カラッパ科 カラッパ属
甲長: 9cm
学名: Calappa lophos
英名: | Red-streaked box crab (Red-streaked = 赤い縞のある box = 箱 crab = カニ) |
東京湾以南、西太平洋・インド洋・オーストラリア・アフリカ東部に分布する。
浅海の砂底・砂泥底に生息する。
トラフとは虎斑と書くが、これはハサミ脚の裏側が虎の背の模様ににている処から来ているのである。カラッパの由来はその姿が椰子の実に似ているところから来ている。どうして椰子の実の事をカラッパと言うかというと、ラテン語で椰子の実のことを「calappa(カラッパ)」と言うからである。インドネシア語で椰子の実のことを「kelapa(クラパ)」というのだが、これも「calappa(カラッパ)が転訛したもののようである。なので、この部分の漢字名は当然無い。
体色はベージュから褐色で、赤褐色の斑紋がある。饅頭型をした大きな甲羅に、幅の広い大きなハサミ脚が特徴である。その大きなハサミで顔を隠すような仕草から「ハズカシガニ」と呼ぶ地方もある。
夜行性で昼間は砂に潜っていて、眼と触角を出している。時々ダイバーに驚いて砂から飛び出し、体とは不釣合いな小さい脚をチョコチョコと動かし歩いている。
食性は動物食で巻貝やヤドカリが好物である。右のハサミのY字形になった可動指を巻貝の殻のヘリにあてて、左のハサミで全体を回しながら、殻を少しずつ割り砕いて中の身を食べる。砕かれた殻はらせん状をしていて、ちょうどリンゴの食べかすのような中心軸だけが残る。そんな巻貝の殻は海岸などで見かける事があるが、カラッパの食事の後かもしれない。
水槽で飼う場合は海水のpHに注意する必要がある。エビやカニの飼育ではpHが急激に低下する事がよくある。これは排泄物が原因だと言われているが、pHが7.7以下に下がると死んでしまうので飼育には手間がかかる。