モミジガイ

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真核生物上界 動物界 後生動物亜界 棘皮動物門 星形動物亜門 ヒトデ綱 真ヒトデ亜綱
 モミジガイ目 モミジガイ亜目 モミジガイ科 モミジガイ属


輻長(中心から腕の先まで): 6cm


学名: Astropecten scoparius


英名: 不詳

漢字名: 紅葉貝


北海道西南部以南、インド洋、太平洋、アフリカ東海岸、紅海に分布する。
日本各地の沿岸の砂泥地でもっとも普通に見られる。

漢字名は紅葉(モミジ)の貝、体型が紅葉の形で淡褐色或いは赤褐色と灰青色のものがあるが、貝の仲間ではない。
夜行性で昼間は砂の中に潜っている。

5本の足が正しく星形になっていて、各腕の間の切れ込みはほとんど直角である。
体は扁平で、背面に小さな柱状体(棘の変形)が一面にあり、周縁は平たくて幅の広い上縁板で縁取られる。
各上縁板の外縁には1本の短棘があり、下縁板には多くの棘があって、周縁に近いものは特に長い。
管足に吸盤を持たないので、海底の砂や泥の表面を素早く移動したり、砂の中に潜ったりするのに適している。

ヒトデは肉食性だが、餌を食べる方法は大きく二つに分けられる。
一つは餌を胃の中に飲み込んで消化吸収し、残った不消化物を再び胃から吐き出す方法、もう1つは胃を反転させて餌を覆い、体外で消化吸収する方法である。
モミジガイは飲み込み型の摂食を行う。
捕食の後、砂の中に潜って消化吸収を行うため、砂の上に出て活動している時間が体外消化型のヒトデに比べると短くてすむ。
餌から出る科学物質に反応してその場所を探し当てることができる。

ボウシュウボラやオオナルトボラのような巻貝類の餌としてトゲモミジガイ、モミジガイ、ヒラモミジガイが捕食されるが、捕食した巻貝類がフグ毒テトロドトキシンに毒化することから有毒なヒトデであることが分かっている。