アカエイ

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真核生物上界 動物界 後生動物亜界 脊索動物門 脊椎動物亜門 顎口上綱 軟骨魚綱 板鰓亜綱
 エイ目 トビエイ亜目 アカエイ上科 アカエイ科 アカエイ亜科 アカエイ属


全長: 200cm


学名: Dasyatis akajei


英名: Red stingray (Red = 赤い sting = 刺す ray = エイ)
Japanese sting ray (Japanese = 日本の)
Red skate (skate = ギンガエイ)
Whip ray (Whip = ムチ)

漢字名: 赤鱏


地方名: エウ(宮城県仙台)
アカヨ(福島)
エブタ(和歌山)
ベタベタ(広島)

日本から朝鮮半島、中国にかけて分布する。
沿岸部の砂泥底に生息する。

体盤は丸く、背面は褐色をして腹面の周辺部は橙黄色をしている。

エイとサメは同じ軟骨魚類で、エイはサメの仲間の一部が底性生活に適応して進化したものといわれている。サカタザメやウチワザメなどはエイの形をしていてもサメの名が付いているが、サメとエイの違いは鰓孔の位置でわかり、体の横にあるのがサメで腹側にあるのがエイである。従ってサカタザメやウチワザメはエイであることがわかる。

普通の魚は口から海水を吸い込み鰓から排出して呼吸しているが、エイは口が腹側にあり砂も一緒に吸い込んでしまうので、口は使わず背中にある噴水口という一対の孔で水を吸い込んで鰓に送っている。

水族館でよくガラスに張り付いて腹側を見せているエイが、人が笑ったような顔に見えることがあるが、ちょうど「たれ目」に見えるところは、実は鼻孔である。

尾鰭は無く、ムチ状の長い尾を持ち、尾部背面に1~3本の毒棘がある。この棘は鱗が変化したもので、両側にギザギザの返しが付いていて一旦刺さるとなかなか抜けない。普段は外鞘と呼ばれる鞘に納まっているが、防衛用でエイから攻撃してくることはない。毒は即効性の神経毒で、激しい痛みとともに吐き気、痙攣、呼吸困難などが伴い、刺された場所によっては死亡に至る。漁師はその怖さをよく知っていて、網にアカエイがかかろうものなら、真っ先に尻尾を切り落としてしまうそうだ。また毒の即効性を利用して、アイヌでは熊狩りをする際に毒槍用として携帯していたそうだ。

アカエイには交接器があり、交尾によって受精が行われる。卵胎性なので、受精卵は雌の体内で孵化し成長する。、雌から生まれるときは親と同じ姿の小さいエイが生まれる。産仔期は5~8月で、浅場の砂地に10尾近くの仔魚を産む。

食用にもなり、旬は夏である。料理はあまり手をかけないほうがよく、ぬた、煮付け、焼き物に向いている。背肉はからし味噌で食べ、袖はあぶり焼き、肝は塩をあて茹でたものを冷やし、三杯酢かわさび醤油で食べる。赤味噌を使った味噌汁は美味しく、またぶつ切りを串焼きにし、味噌を付けて食べる「エイのどろぼう焼き」というのも美味しい。泥を付けた棒のようなのでその名が付いたらしい。いずれにしても鮮度が落ちるとアンモニア臭がするので、新鮮なうちに料理するのがよい。

和名の由来は赤みを帯びたエイということから来ている。エイの由来は諸説あり、その容姿のエダヒラキ(枝開)から転じたという説、尾が杓の柄に似ているところからきたという説、イデハリ(出針)から転じたという説、エハリ(枝針)から転じたという説、尾の長いことのエビ(燕尾)から転じたという説、アイヌ語の刺されて痛むことを表す「アイ」から転じたという説などがある。